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一般内科健康診断で「血圧が高い」と言われたら? 放置すると怖い高血圧のリスクとは

[2026.06.03]

高血圧

「健康診断で血圧が高いと言われたけれど、特に症状もないし様子を見ている」
「年齢のせいだから仕方ないと思っている」

そのように考えてはいませんか?

高血圧は、日本人に多い病気の一つです。しかし、自覚症状が少ないために放置されやすく、気付かないうちに全身の血管や臓器へ大きな負担をかけています。

高血圧を放置すると、脳卒中や心筋梗塞、腎不全など命に関わる病気につながるだけでなく、呼吸器にも悪影響を及ぼすことがあります。

今回のコラムでは、高血圧とはどのような状態なのか、なぜ危険なのか、どんな人がなりやすいのか、そして健康診断で指摘された際にどう対応すべきかについて、わかりやすく解説していきたいと思います。

高血圧とはどんな状態?

血圧とは、心臓から送り出された血液が血管の壁を押す力のことです。
一般的に、診察室で測定した血圧が

収縮期血圧(上の血圧)140mmHg以上
拡張期血圧(下の血圧)90mmHg以上

の場合に「高血圧」と診断されます。

血圧はなぜ上がるのか?

血圧が上昇する原因には、様々な要素があります。

塩分の摂りすぎ

日本人は比較的塩分摂取量が多い傾向があります。塩分を過剰に摂ると体内の水分量が増え、血管にかかる圧力が高くなります。

加齢による血管の変化

年齢を重ねると血管は徐々に硬くなります。柔軟性を失った血管では血液が流れにくくなり、血圧が上昇します。

肥満や運動不足

体重が増えると全身へ血液を送る負担が大きくなり、血圧が高くなります。また、運動不足は血流悪化や動脈硬化を進行させます。

ストレスや睡眠不足

強いストレスや慢性的な睡眠不足は、自律神経のバランスを崩し、血圧上昇につながります。

喫煙・飲酒

喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を進めます。過度の飲酒も高血圧の原因になります。

血圧が高いと体に何が起こる?

高血圧の状態が続くと、血管には常に強い圧力がかかります。
ホースに強い水圧がかかり続けると傷んでしまうのと同じように、血管も少しずつダメージを受けます。

  • 血管が硬くなる(動脈硬化)
  • 血管が狭くなる
  • 血管が破れやすくなる

といった変化が起こり、全身の病気につながっていきます。

高血圧になりやすい方の特徴

高血圧は誰にでも起こりうる病気ですが、特に以下のような方は注意が必要です。

塩分の多い食生活

「ラーメンのスープを飲み干す」「漬物や加工食品をよく食べる」「外食が多い」

こうした食習慣は塩分過多につながります。

肥満傾向がある

内臓脂肪が増えると血圧を上げるホルモンが分泌されやすくなります。

運動習慣が少ない

デスクワーク中心で日常的な運動が少ない方は、血流悪化や体重増加を起こしやすくなります。

喫煙習慣がある

タバコに含まれる成分は血管へ大きなダメージを与えます。

お酒をよく飲む

適量を超える飲酒は血圧上昇を招きます。

家族に高血圧の人がいる

高血圧には遺伝的な要素も関係しています。

睡眠時無呼吸症候群がある

睡眠中に呼吸が止まることで体内の酸素不足が起こり、血圧が上昇しやすくなります。特にいびきが強い方、日中の眠気が強い方は注意が必要です。

高血圧ではどんな症状があらわれる?

高血圧の怖いところは「ほとんど症状がない」ことです。

初期には自覚症状が少ない

高血圧の多くは無症状です。

  • 元気だから大丈夫
  • 症状がないから問題ない

と考えてしまい、発見が遅れることがあります。

症状が出る頃には進行していることも

血圧がかなり高くなると

  • 頭痛
  • めまい
  • 肩こり
  • 動悸
  • 息切れ
  • 胸の圧迫感

などが現れることがあります。
しかし、これらの症状が出た時には、すでに血管や臓器へのダメージが進行しているケースも少なくありません。

健康診断で「血圧が高い」と言われたらどうするべき?

健康診断で血圧異常を指摘された場合、「たまたまだろう」と自己判断せず、医療機関を受診することが大切です。

まずは家庭血圧を測定する

血圧は緊張や環境によって変動します。
そのため、診察室だけでなく、自宅での血圧測定も重要です。

  • 朝起きて1時間以内
  • 夜寝る前

の2回測定すると、より正確な状態がわかります。

生活習慣を見直す

高血圧治療では、まず生活習慣改善が基本になります。

減塩

1日の塩分摂取量は6g未満が推奨されています。

適度な運動

ウォーキングなどの有酸素運動を継続することが大切です。

体重管理

肥満改善によって血圧が下がるケースも多くあります。

禁煙

喫煙は高血圧だけでなく、心臓や肺にも悪影響を与えます。

必要に応じて薬物治療を行う

生活習慣改善だけで十分な効果が得られない場合は、降圧薬による治療を行います。
現在はさまざまなタイプの降圧薬があり、患者さん一人ひとりに合わせた治療が可能です。
「一度薬を飲み始めたら一生やめられない」と不安に思う方もいますが、血圧を適切にコントロールすることは、将来の重大な病気を防ぐために非常に重要です。

高血圧を放置するリスク

高血圧は「サイレントキラー(静かな殺し屋)」とも呼ばれます。症状が少ないまま、気づかないうちに全身へ悪影響を及ぼすためです。

血管が傷つき続ける

高い圧力が血管へかかり続けることで、動脈硬化が進行します。その結果、血流が悪化し、重要な臓器へ十分な酸素や栄養が届かなくなります。

心臓に負担がかかる

高血圧では、心臓は強い力で血液を送り出さなければなりません。すると心臓の筋肉が厚くなり、やがて心不全へ進行することがあります。

腎臓の機能が低下する

腎臓には細かい血管が多数存在します。高血圧はこれらを傷つけ、慢性腎臓病や腎不全の原因になります。

高血圧が引き起こす病気とは?

脳卒中

高血圧は脳出血や脳梗塞の最大の危険因子です。

  • 手足が動かない
  • ろれつが回らない
  • 意識障害

といった症状が突然起こり、後遺症が残ることもあります。

心筋梗塞・狭心症

動脈硬化によって心臓の血管が詰まると、胸痛や命に関わる発作を起こします。

心不全

心臓への負担が長期間続くことで、心臓が十分に働けなくなる病気です。

慢性腎臓病

腎機能低下が進むと、人工透析が必要になる場合もあります。

大動脈瘤・大動脈解離

大きな血管が裂けたり破れたりする非常に危険な病気です。

高血圧と関連する呼吸器症状にも注意

高血圧は循環器だけでなく、呼吸器症状とも深く関係しています。呼吸器専門医の立場からも、高血圧管理は非常に重要です。

睡眠時無呼吸症候群

高血圧との関連が非常に強い病気です。
睡眠中に呼吸が止まることで、酸素不足や、交感神経の過剰な刺激が起こり、血圧が上昇します。
特に、

  • いびきが大きい
  • 日中眠い
  • 朝起きると頭痛がする

という方は注意が必要です。
睡眠時無呼吸症候群を治療することで、血圧改善につながることもあります。

心不全による息切れ

高血圧によって心機能が低下すると、肺に水がたまりやすくなり、息切れや呼吸困難が起こります。「年齢のせい」と思っていた息苦しさの背景に、高血圧が隠れているケースもあります。

肺高血圧症との関連

一部の呼吸器疾患では肺の血圧が上昇し、心肺へ大きな負担を与えることがあります。高血圧や循環器疾患を適切に管理することは、呼吸機能を守るうえでも重要です。

高血圧は“今つらくない”うちに対策することが大切

  • 脳卒中で突然倒れる
  • 心筋梗塞を起こす
  • 腎機能が大きく低下する

こうした事態を防ぐためには、「まだ元気だから大丈夫」ではなく、早い段階での対策が重要です。健康診断で一度でも血圧異常を指摘された方は、そのまま放置せず、ぜひ一度ご相談ください。

血圧が気になったら早めの受診をおすすめします

高血圧は、日本人にとても多い病気です。しかし、適切に治療・管理することで、将来の重大な病気を予防できる可能性があります。

当院では、総合内科専門医である院長が、全身状態を総合的に診察しながら、生活習慣改善から薬物治療まで、一人ひとりに合わせた高血圧治療を行っています。

薬剤師免許・薬学修士の知識を活かし、お薬への不安や副作用についてもわかりやすくご説明いたします。

「まだ受診するほどではないかも」と感じる段階でも構いません。健康診断で血圧を指摘された方、最近血圧が気になっている方、息切れやいびきが気になる方は、どうぞお気軽にご相談ください。

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